『 湖北はひとつ 』を合言葉に!   湖北地域農業センターは、広域調整機能を最大限に活用し、湖北地域における農業の振興及び担い手の育成を図り、将来展望の持てる農業構造の確立を目指すと共に、湖北地域の農業・農村の活性化を図ることを目的としています。   KohokuRegionalAgricultureCenter Tel:0749-62-4143 Fax:0749-62-4144 E-mail:kohoku-nougyou@tree.odn.ne.jp Web:https://kohoku.webnode.jp/ LINE:@549zxsvy                立秋(りっしゅう)... 毎日暑い日が続きますが、お盆明けにはほんのちょっとしたところに秋の気配が少しずつ感じられます。立秋の日を境に季節の挨拶も暑中見舞いから残暑見舞いに変わります。 《 初めて秋の気立つがゆゑなればなり 》

特定外来生物クビアカツヤカミキリ警戒中 ❢❢

2025年08月08日

 令和7年7月14日、長浜市内のウメ園で特定外来生物クビアカツヤカミキリの発生が県内で初めて確認されました。

長浜市・米原市の皆さまへのお願い

 地域全体で被害の「早期発見」と「早期対策」が必要です。
 クビアカツヤカミキリの成虫や、幼虫が出すフラス(糞と木くずの混ざったもの)を発見された場合は、発見日時・発見場所・写真(撮れれば)・樹木の種類の情報提供をお願いします。

連絡先
  湖北農業農村振興事務所農産普及課   ℡ 0749-65-6630
  滋賀県 農政水産部みらいの農業振興課 ℡ 077-528-3842


クビアカツヤカミキリについて
・クビアカツヤカミキリは中国、ロシア、ベトナムなどを原産地とする外来種であり、2012年に国内で発生が確認されました。
・発生地域が全国的に拡大しており、滋賀県では2025年7月14日、ウメ園で成虫を確認しました。令和7年2月末現在、15都府県で発生を確認)
・幼虫は、ウメ、モモ、スモモ等の樹木内部を食害し、激しい場合は樹木が枯死します。
・被害拡大防止に向け、早期発見・早期防除を確実に行うことが重要です。

クビアカツヤカミキリ(成虫)の特徴
・体全体は黒く光沢があり、前胸背板(頭部の下部)が赤い。
・体長(頭部から腹部末端までの長さ)は、約2.5㎝~4㎝ですが、 個体差が大きいです。
・掴まれると強い臭いがある液体を排出します。
・車両や鉄道等に付着して長距離移動することがあります。
・本虫は「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」による特定外来生物に指定されており、許可なく「生きたまま持ち運ぶこと」、「飼育すること」、「他の場所に放すこと」等が禁止されています。 発見した場合はその場で駆除してください。

生態
・成虫の発生時期は6月~8月・9月頃で、昼間に活動します。また、成虫の寿命は2週間~1か月程度です。
・成虫は羽化後すぐに交尾し、樹皮の亀裂やめくれのある樹皮の隙間に、平均300個(最大1,000個ほど)と非常に多く産卵します
・幼虫はサクラ、ウメ、モモハナモモ)、スモモ(プラム)、プルーン、オウトウ(サクランボ)、アンズなどの主にバラ科樹木を加害します。
・幼虫は孵化後、樹皮下に潜りこみ、基本的に2年かけて樹木内で成長します。
・幼虫が春~秋にかけて木の内部を摂食することで樹木を衰弱、枯死させます。この時、ひも状につながったフラス(糞と木くずの混ざったもの)を樹木の株元に大量に排出します。また、フラスの排出は5月~9月に盛んに見られます。

発生の確認方法
・本虫は昼行性で、6月~8月頃に成虫が発生します。このため、昼間に樹患部を観察することが効果的です。
・成虫は飛翔するため、発生調査を行う場合は捕虫網(虫取り網)を持参してください。

幼虫
・幼虫は樹木の内部にいるため、幼虫が排出するフラスを発見することで発生を確認することができます。
・フラスはクビアカツヤカミキリ以外の昆虫からも排出されますが、本種のフラスは虫糞と木くずが連なった形をしており、大量に排出されることが特徴です。
・フラスの排出が盛んな5月~9月に株元を確認することが効果的です。

防除対策
 (1)刺殺・捕殺
【幼虫の刺殺】
・フラスを排出口からかき出し、長い針金などを差し込んで刺殺します。
【成虫の捕殺】
・成虫は飛翔するため、捕獲する際は捕虫網(虫取り網)などを用います。

(2)ネット巻き
・樹内から発生する成虫の拡散を防ぎます
・成虫が発生する6月までに、目合い4㎜以下の強度のある防風ネットなどを地際から高さ2m程度までの樹幹に巻き付けます。
・ネットは、樹幹に密着せず余裕を持たせて巻き、上下は針金やペグで固定します。

ネットの巻き方
・約2mの高さで、主枝にガンタッカー等で固定し、ネットの上端をひもやテープでしっかりと縛ります。
・ネットの噛み切りや、産卵を防止するために、ネットと樹幹が密着しないよう、やや隙間を持たせて巻きます。
・雑草を抑制するために、防草シートを敷き、ペグ等で防草シートとネットを地面にしっかり固定します。
ネット内での産卵を防ぐために、ネットを巻いた後も定期的(2~3日間隔)に見回り、成虫を見つけた場合は捕殺します。

(3)薬剤防除
【樹上の成虫】
・成虫の拡散、新たな産卵防止のために、成虫の発生時期である6月~8月頃に殺虫剤を樹幹部に散布します。
【樹内の幼虫】
・幼虫に対しては、フラスを排出口からかき出し、食入孔にスプレー剤を注入します。

農薬の使用にあたってはラベルを確認し、農薬使用基準(使用時期・使用回数等)を遵守します。

🫙クビアカツヤカミキリに使用できる農薬(ただし令和7年7月28日現在の登録内容).pdf🫙

(4)被害木の伐採・処分
・被害木の伐採は、確実に幼虫を駆除できるため、被害拡散防止として最も有効な対策です。
・伐採は、成虫の発生の恐れがない
9月~翌年4月に実施します。
・伐採した被害木は、枯れても成虫が脱出するため放置せず、散逸防止措置(ネットをかける等)をしてください。
・処分の方法は、破砕・粉砕する場合は現地でチッパー等により粉砕します(10㎜以下)。焼却する場合は、市町の焼却炉に搬入することとし、詳細については、市町の環境部局にお問い合わせください。現地での野焼きは原則禁止です(廃棄物の処理と清掃に関する法律より)。
・幼虫は、根部にも食入することがあるため、伐採後は切り株も堀り上げ(抜根し)、処分してください。抜根が難しい場合は、根を防草シート等で覆ってください。(事前に切り株に覆土するとより効果があります。)


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