『 湖北はひとつ 』を合言葉に!   湖北地域農業センターは、広域調整機能を最大限に活用し、湖北地域における農業の振興及び担い手の育成を図り、将来展望の持てる農業構造の確立を目指すと共に、湖北地域の農業・農村の活性化を図ることを目的としています。   KohokuRegionalAgricultureCenter Tel:0749-62-4143 Fax:0749-62-4144 E-mail:kohoku-nougyou@tree.odn.ne.jp Web:https://kohoku.webnode.jp/ LINE:@549zxsvy                処暑(しょしょ)... 厳しい暑さも峠を越す頃です。朝夕は涼しい風が吹き、心地よい虫の音が聞こえてきます。暑さも和らぎ穀物が実り始めますが、同時に台風到来の季節です。 《 陽気とどまりて、初めて退きやまむとすればなり 》

令和7年病害虫発生予報第9号

2025年08月26日

 令和7年8月26日 滋賀県病害虫防除所は、病害虫発生予報第9号を発表しました。


令和7年病害虫発生予報第9号
令和7年(2025年)8月26日
滋賀県病害虫防除所

【予報概要】 
 大阪管区気象台の発表では、向こう1か月の気温は高く、降水量は県北部で平年並または少な く、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。

作物名 病害虫名 時期 発生量 作物名 病害虫名 時期 発生量
イネ トビイロウンカ 平年並 アブラナ科
野菜
モンシロチョウ 平年並
コブノメイガ 平年並 コナガ やや多
ダイズ べと病 やや少 ヨトウガ
葉焼病 やや少 ハイマダラノメイガ やや多
アブラムシ類 平年並 果樹全般 カメムシ類 やや少
ハダニ類 やや多 カキ 炭疽病 やや少
吸実性カメムシ類 ナシ ナシヒメシンクイ やや少
ハスモンヨトウ やや多 チャ 炭疽病 やや少
フタスジヒメハムシ 平年並 カンザワハダニ やや多
野菜全般 アブラムシ類 平年並 チャノホソガ(IV) やや早 やや少
ハスモンヨトウ やや多 クワシロカイガラムシ(Ⅲ) やや早 やや少
タバコガ類
ネキリムシ類 やや少

A.イネの病害虫
 1.トビイロウンカ

 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)予察灯への飛来を認めていない。
(2)ほ場での発生を認めていない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)極早生品種および早生品種では、今後の防除の必要性は低いと考えられる。中生品種および晩生品種では、7月下旬頃までに飛来した場合は、坪枯れ症状が発生する可能性があるので注意する。
(2)株元をよく観察して、出穂期までに発生を認めた場合は薬剤を散布する。

 2.コブノメイガ
 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)9月上旬までに収穫可能な極早生・早生品種では、防除の必要性は低い。
(2)晩生品種や晩植田、直播田では被害が発生しやすいので特に注意する。
(3)防除の目安は、中生・晩生品種では、8月上旬の被害株率が20%以上、または8月中旬に上 位2葉の被害葉率が20%以上とする。

B.ダイズの病害虫
 1.べと病

 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期に薬剤を散布する。
(2)種子伝染するので、発生ほ場から採種しない。

 2.葉焼病
 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)台風など、激しい風雨の後に急増するので注意する。
(2)発生初期に薬剤を散布する。
(3)種子伝染するので、発生ほ場から採種しない。

 3.アブラムシ類
 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)黄色水盤での誘殺数は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。

 4.ハダニ類
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ないが、発生ほ場率は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。

 5.吸実性カメムシ類
 予報内容 発生量:多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや多い。
(2)水稲でのミナミアオカメムシの発生量は多い。
(3)ミナミアオカメムシの予察灯への飛来量は多い。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)若莢期~子実肥大期に薬剤を散布する。
(2)ミナミアオカメムシは注意情報第4号を参照のこと。

 6.ハスモンヨトウ
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)早期発見に努め、若齢幼虫が葉裏に群せいしているうちに捕殺する。
(2)幼虫が中齢~老齢になると薬剤の効果が低下するので、若齢期に薬剤を散布する。

 7.フタスジヒメハムシ
 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)子実肥大期に薬剤を散布する。

C.野菜(露地)の病害虫
 1.野菜全般:アブラムシ類

 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)黄色水盤での誘殺数は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。
(2)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。

 2.野菜全般:ハスモンヨトウ
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)早期発見に努め、若齢幼虫が群せいしているうちに捕殺する。
(2)幼虫が中齢~老齢になると薬剤の効果が低下するので、若齢期に薬剤を散布する。

 3.野菜全般:タバコガ類
 予報内容 発生量:多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)注意報第2号を参照のこと。

 4.野菜全般:ネキリムシ類(カブラヤガ)
 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は少ない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期に薬剤を散布する。

 5.アブラナ科野菜:モンシロチョウ(アオムシ)
 予報内容 発生量:平年並
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期に薬剤を散布する。

 6.アブラナ科野菜:コナガ
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)予察灯への飛来量は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期に薬剤を散布する。
(2)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。

 7.アブラナ科野菜:ヨトウガ
 予報内容 発生量:少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は少ない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少なく、日照時間は多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)早期発見に努め、群せいしているうちに捕殺する。
(2)若齢期に薬剤を散布する。

 8.アブラナ科野菜:ハイマダラノメイガ
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めている。
(2)指標植物であるクレオメでの発生を認めていない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または多く、県南部で多い見込み。
防除上注意すべき事項
(1)セル成型苗やペーパーポット苗に、登録のある薬剤を灌注する。
(2)発生初期に薬剤を散布する。

D.果樹の病害虫
 1.果樹全般:カメムシ類

 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)フェロモントラップでの誘殺数および予察灯での誘殺数はともにやや少ない。
(2)気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)飛来を認めたら、早朝か夕方に薬剤を散布する。

 2.カキ:炭疽病
 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)「富有」、「早秋」等は発病しやすい。
(2)病枝、病果は処分する。
(3)9月に雨が多いと発病が多くなる。

 3.ナシ:ナシヒメシンクイ
 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)フェロモントラップでの7月以降の累積誘殺数はやや少ない。
(2)ほ場での被害果数は平年並。
(3)気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)被害果は処分する。
(2)収穫期の遅い品種ほど被害が大きくなるので注意する。

E.チャの病害虫

 1.炭疽病
 予報内容 発生量:やや少
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生園では薬剤を散布する。
(2)秋番茶の収穫を予定している園では、使用時期(収穫前日数)に注意する。

 2.カンザワハダニ
 予報内容 発生量:やや多
 予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや多い。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生が認められる園では薬剤を散布する。
(2)秋番茶の収穫を予定している園では、使用時期(収穫前日数)に注意する。
(3)発生量が少なく、秋番茶の収穫を予定していない茶園は、秋整枝後に行う越冬ダニの防除(10月)まで防除時期を遅らせる。

 3.チャノホソガ(第4世代幼虫)
 予報内容 発生時期:やや早
      発生量:やや少
 予報の根拠
(1)第3世代成虫のフェロモントラップでの誘殺時期は平年並。
(2)第3世代成虫の累積誘殺数はフェロモントラップでやや少ない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)新葉に産卵を認めたら薬剤を散布する。
(2)秋番茶の収穫を予定している園では、使用時期(収穫前日数)に注意する。

 4.クワシロカイガラムシ(年3回発生地域・第3世代幼虫)
 予報内容 発生時期:やや早
      発生量:やや少
 予報の根拠
(1)第2世代幼虫の発生時期はやや早い。
(2)第2世代成虫(雄繭)の寄生株率はやや少ない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は県北部で平年並または少なく、県南部で少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)防除は、ふ化~定着直後の幼虫を対象とし、ふ化最盛期(50%ふ化卵塊が過半数に達した時期)の約2~3日後が防除適期となる。
(2)秋番茶の収穫を予定している園では、使用時期(収穫前日数)に注意する。


防除対策(耕種的防除や薬剤防除など)については、滋賀県農作物病害虫雑草防除基準を参照してください。
 

病害虫防除に関する情報

滋賀県病害虫防除所 病害虫の発生予察などの関連情報
https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/

滋賀県農作物病害虫雑草防除基準
滋賀県における病害虫や雑草の適切かつ安全な防除および危被害防止についての基準 https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/shigotosangyou/nougyou/ryutsuu/303181.html

 お問い合わせ先:滋賀県病害虫防除所
 〒521-1301 滋賀県近江八幡市安土町大中516
 TEL:0748-46-6160・4926
 FAX:0748-46-5559
 Email:gc70@pref.shiga.lg.jp
 https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/


農薬の取り扱いについて

 農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
 このことを守り、農薬の適正な流通、安全・適正な使用に努めましょう。

友だち追加