トビイロウンカ等の海外飛来性害虫による被害の発生に注意
令和6年7月23日 滋賀県病害虫防除所は、防除情報第3号を発表しました。
トビイロウンカ等の海外飛来性害虫による被害の発生に注意
対象作物:水稲(主に中生・晩生品種)
病害虫名:海外飛来性害虫(トビイロウンカ、セジロウンカ、コブノメイガ)
トビイロウンカをはじめとした海外飛来性害虫3種による被害の発生が懸念される。向こう1か月の気象予報(大阪管区気象台7月18日発表)では、気温は高いと見込まれており、海外飛来性害虫の増殖に好適な条件が続くと予想される。いずれも、極早生品種および早生品種では、今後の防除の必要性は低いと考えられるが、ほ場をよく観察し、発生に注意する。収穫期が近いほ場で薬剤散布をする場合、ラベルをよく確認し、収穫前日数を遵守して防除する。
トビイロウンカ
本県では、7月10日頃までに予察灯への飛来が認められた場合、多発する危険性が高い。7月10日までに予察灯への飛来は確認されておらず、また、本田での発生も確認されていない。本虫はセジロウンカと同時に飛来している可能性が高い。後述するように、セジロウンカは広域に飛来していることから、今後、ほ場での発生に十分注意する。
近隣府県では、兵庫県と愛知県で平年より早期に予察灯への飛来が認められている。九州地方では、予察灯への多数の飛来とともに、本田での発生も確認されている。
防除の目安は、「8月中旬以降の払い落とし調査において、1株あたり1頭以上捕獲される場合」である。トビイロウンカは株元に特に多いので、株元を注意して観察する。
セジロウンカ
7月8日に県内36地点の水田で実施したすくい取り調査において、セジロウンカの平均生息数は2.6頭(平年1.0頭)、発生地点率は61.1%(平年28.2%)と、いずれも平年よりも多い。また、一部のほ場では幼虫の発生が確認されている。
防除の目安は、「7月下旬の見取り調査で株当たり10頭以上、もしくはすくい取り調査で10回当たり50頭以上が捕獲される場合」である。
コブノメイガ
本田での発生は7月15日であり、平年(7月27日)よりも発生が早い。また、7月16~18日に県内36地点の水田で実施した調査において、コブノメイガの発生地点率は22.2%であり、広域で発生が確認されている。
防除の目安は「8月上旬の被害株率が20%以上、もしくは8月中旬に上位2葉の被害株率が20%以上」である。
トビイロウンカの生態や防除法については、病害虫防除所ホームページに掲載されている資料も参照ください。
https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/yosatsu/yosatsuzyouhou/315695/
お問い合わせ先:滋賀県病害虫防除所
TEL:0748-46-4926 FAX:0748-46-5559
Email:GC70@pref.shiga.lg.jp
https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/
農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
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