令和6年病害虫発生予報第2号
令和6年4月16日 滋賀県病害虫防除所は、病害虫発生予報第2号を発表しました。
【予報概要】
大阪管区気象台の発表では、向こう1か月の気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並また
は少ない見込み。
A.ムギの病害虫
1.赤かび病
予報内容 発生時期:平年並
発生量:やや多
予報の根拠
(1)コムギの生育は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並または少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)令和5年度防除情報第15号を参照のこと。
B.イネの病害虫
1.黄萎病(ツマグロヨコバイ)
予報内容 発生量:やや少
予報の根拠
(1)前年の刈株再生芽の発病は認められなかった。
(2)ツマグロヨコバイの越冬量はやや少ない。
(3)育苗箱施薬による防除が普及している。
防除上注意すべき事項
(1)前年の刈株再生芽の発病株率が5%以上のところでは、薬剤を育苗箱に施用する。
2.イネミズゾウムシ
予報内容 発生時期:早
発生量:平年並
予報の根拠
(1)予察灯への飛来時期は早い。
(2)前年の発生量はやや少なかった。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)根腐れを生じやすい水田では幼虫による被害が出やすいので、適切に水管理する。
(2)例年発生が多いほ場では、育苗箱施薬または移植時に、は種同時施薬機や側条施肥田植機で薬剤を施用する。本田で越冬成虫の発生が多い場合には、成虫飛込最盛期(5月中旬~下旬)に多発しているところを中心に薬剤を散布する。
3.イネドロオイムシ(イネクビホソハムシ)
予報内容 発生時期:やや早
発生量:やや多
予報の根拠
(1)前年の発生量はやや多かった。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並または少ない見込み。
防除上注意すべき事項
(1)曇雨天の多い年は被害が出やすいので注意する。
(2)例年発生が多いほ場では、育苗箱施薬または移植時に、は種同時施薬機や側条施肥田植機で薬剤を施用する。発生が多い場合には薬剤を散布する。イネミズゾウムシと同時防除できる。
C.野菜(露地)の病害虫
1.野菜全般:アブラムシ類
予報内容 発生量:やや多
予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めた時期は早い。
(2)黄色水盤での誘殺数は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。
D.果樹の病害虫
1.ナシ:黒星病
予報内容 発生時期:平年並
発生量:平年並
予報の根拠
(1)ナシの生育は平年並。
(2)前年の発生量は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)「幸水」は発病しやすい。
(2)花芽基部に病斑を確認したら、花そうごと切除し、園外に持ち出して処分する。
(3)満開7~10日後(4月下旬頃)が重点防除期にあたる。
(4)耐性菌が生じやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。
2.果樹全般:カメムシ類
予報内容 発生時期:早
発生量:やや多
予報の根拠
(1)フェロモントラップでの誘殺時期は早く、誘殺数は平年並。
(2)チャバネアオカメムシの越冬成虫数は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)飛来を認めたら、早朝か夕方に薬剤を散布する。
E.チャの病害虫
1.チャノコカクモンハマキ(第1世代幼虫)
予報内容 発生時期:やや早
発生量:平年並
予報の根拠
(1)越冬世代成虫のフェロモントラップへの初飛来日はやや早い。
(2)越冬世代成虫のフェロモントラップへの累積誘殺数は平年並。
(3)前年の最終世代の発生量はやや少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生量が多い茶園では、一番茶摘採後に薬剤を散布する。
2.チャハマキ(第1世代幼虫)
予報内容 発生時期:やや早
発生量:平年並
予報の根拠
(1)越冬世代成虫のフェロモントラップへの初飛来日は早い。
(2)前年の最終世代の発生量は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生量が多い茶園では、一番茶摘採後に薬剤を散布する。
3.チャノホソガ(第1世代幼虫)
予報内容 発生時期:平年並
発生量:やや少
予報の根拠
(1)越冬世代成虫のフェロモントラップへの初飛来日はやや遅い。
(2)越冬世代成虫のフェロモントラップでの誘殺数はやや少ない。
(3)前年の最終世代の発生量はやや少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)新芽への産卵が多い茶園では、使用時期(収穫前日数)に注意して薬剤を散布する。
4.カンザワハダニ
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生園では、使用時期(収穫前日数)に注意して薬剤を散布する。
5.ツマグロアオカスミカメ
予報内容 発生時期:やや早
発生量:平年並
予報の根拠
(1)一番茶の生育は平年並。
(2)前年の発生量は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)使用時期(収穫前日数)に注意して薬剤を散布する。
防除対策(耕種的防除や薬剤防除など)については、滋賀県農作物病害虫雑草防除基準を参照してく
ださい。
お問い合わせ先:滋賀県病害虫防除所
〒521-1301 滋賀県近江八幡市安土町大中516
TEL:0748-46-6160・4926
FAX:0748-46-5559
Email:gc70@pref.shiga.lg.jp
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農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
このことを守り、農薬の適正な流通、安全・適正な使用に努めましょう。
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