斑点米カメムシ類による被害の多発に注意!
令和4年7月21日 滋賀県病害虫防除所は、水稲の斑点米発生の原因となる斑点米カメムシ類が県内の畦畔で多く発生していることから、県内全域に病害虫発生予察注意報を発表しました。
対象作物:水稲
病害虫名:斑点米カメムシ類
1.発生地域:県内全域
2.発生時期:7月下旬以降(加害時期)
3.発生量 :多
4.注意報発表の根拠
(1)7月6~8日に県内36地点での畦畔で実施した斑点米カメムシ類のすくい取り調査において、県内主要5種の平均生息数は88.3頭であり、平年(46.2頭)の約2倍と多く、過去10年間で最も多い。特に、小型種のアカスジカスミカメの平均生息数は56.3頭(平年 34.0頭)、アカヒゲホソミドリカスミカメは19.4頭(平年 5.2頭)、大型種のクモヘリカメムシは6.4 頭(平年 2.4頭)と多い。
(2)アカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの発生は県内全域で多く、クモヘリカメムシの発生は山間地域を中心に局所的に多い。今後、水稲が出穂すると畦畔や雑草地の斑点米カメムシ類が水田内に侵入し、加害することが懸念される。
(3)大阪管区気象台発表の1か月予報(7月14日付)では気温が高いと予想されており、
斑点米カメムシ類の発生や活動に好適である。
5.防除対策
(1)水田内にヒエなどのイネ科雑草が繁茂していると、斑点米カメムシ類が集まるので、早急に除草する。
(2)雑草管理が不十分でイネ科雑草の出穂が多く認められる畦畔・雑草地の除草は、斑点米カメムシ類を水田内に追い込むこととなり、被害が拡大する恐れがある。やむなく除草を行う場合は、本田への薬剤防除前日に実施する。
(3)ほ場周辺の畦畔や雑草地に小型種(アカスジカスミカメやアカヒゲホソミドリカスミカメ)が多く発生しているほ場では、乳熟期頃(出穂7~10日後)に防除する。大型種(ホソハリカメムシやクモヘリカメムシ等)が多く発生しているほ場では、糊熟期頃(出穂16日後を中心に出穂10~20日後)に防除する。
(4)粒剤を施用する場合、田面を露出させない程度に湛水状態とする。
(5)農薬散布後も水田内に斑点米カメムシ類の発生が多い場合は、追加防除を行う。
(6)薬剤は県農作物病害虫雑草防除基準を参照のこと。薬剤の散布にあたっては、ラベルを確認し、農薬使用基準(使用時期・使用回数等)を遵守する。
農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
このことを守り、農薬の適正な流通、安全・適正な使用に努めましょう。
【 農薬を扱うみなさまへ.pdf 】