斑点米カメムシ類による被害多発のおそれ
令和6年7月17日 滋賀県病害虫防除所は、病害虫発生予察注意報第5号を発表しました。
斑点米カメムシ類による被害多発のおそれ
対象作物:水稲
病害虫名:斑点米カメムシ類
1.発生地域:県内全域
2.発生時期:7月下旬以降(加害時期)
3.発 生 量:多
4.注意報発表の根拠
(1)7月8日に県内36地点の畦畔雑草で実施したすくい取り調査において、小型種のアカスジカスミカメの平均生息数は155.2頭であり、平年(39. 1頭)の約4.0倍と多く、過去10年間で最も多い。大型種のホソハリカメムシは7.3頭であり、平年(4.8頭)の約1.5倍とやや多い。今後、水稲が出穂すると畦畔や雑草地の斑点米カメムシ類が水田内に侵入し、加害することが懸念される。
(2)既に出穂している本田において、イネカメムシが局所的に生息している。
(3)向こう1か月の気象予報(大阪管区気象台7月11日発表)では、気温は高いと予想されており、今後も発生に好適な状況が続くため、被害の多発が懸念される。
5.防除対策
(1)出穂した畦畔のイネ科雑草は、斑点米カメムシ類がほ場周辺に誘引される要因となる。そのため、イネ出穂期の2~3週間前と出穂期頃に除草する。
(2)雑草管理が不十分で畦畔や雑草地にイネ科雑草の出穂が多く認められる場合、本田の出穂後に除草すると斑点米カメムシ類を水田内に追い込むこととなり、被害が拡大する恐れがある。やむなく除草する場合は、本田での薬剤防除前日に実施する。
(3)水田内にヒエなどのイネ科雑草が繁茂していると、斑点米カメムシ類が集まるので、早急に抜き取る。
(4)ほ場周辺の畦畔や雑草地に小型種(アカスジカスミカメやアカヒゲホソミドリカスミカメ)が多く生息しているほ場では、乳熟期頃(出穂7~10日後)に防除する。大型種(ホソハリカメムシやクモヘリカメムシなど)が多く発生しているほ場では、糊熟期頃(出穂16日後を中心に出穂10~20 日後)に防除する。
(5)イネカメムシが多く生息しているほ場では、防除時期を繰り上げ、出穂期に防除する。
(6)粒剤を施用する場合、田面を露出させない程度に湛水状態とする。
(7)農薬散布後も水田内に斑点米カメムシ類が多く生息している場合は、追加防除を行う。
(8)薬剤は県農作物病害虫雑草防除基準を参照のこと。薬剤の散布にあたっては、ラベルを確認し、農薬使用基準(使用時期・使用回数等)を遵守する。
お問い合わせ先:滋賀県病害虫防除所
TEL:0748-46-4926 FAX:0748-46-5559
Email:GC70@pref.shiga.lg.jp
https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/
農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
このことを守り、農薬の適正な流通、安全・適正な使用に努めましょう。
【 農薬を扱うみなさまへ.pdf 】