水稲・大豆高温対策について
2018年08月09日
水稲および大豆栽培における高温対策について、滋賀県農業技術振興センター農業革新支援部より技術情報の配信がありましたのでお知らせします。
技術情報
滋賀県農業技術振興センター農業革新支援部
水稲および大豆栽培における高温対策について
梅雨明け後、最高気温が35℃を超える猛暑日、最低気温が25℃を超える熱帯夜が続き、日平均気温は平年より約2℃高い状況となっています。8月2日に大阪管区気象台が発表した近畿地方の1か月予報によると、平年に比べて気温の高い状態が続く見込みと予想され、高温による水稲の品質低下への影響が懸念されるとともに、水稲の収穫時期が早まることが想定されます。また、7月中旬以降、台風12号に伴う降雨以外ほとんど降水量を観測しておらず、大豆ほ場では土壌の乾燥が進んでいます。
水稲の外観品質および大豆の収量への影響を最小限に抑えるため、万全の対策を講じましょう。
なお、農作業等においては熱中症の危険が高まりますので、水分の補給や休憩、健康管理に十分注意しましょう。
【水稲】
①これから本格的に登熟を迎える時期となり、水稲の一生の中で最も水を必要とする期間にあたる。高温が続くこの時期に水を切らすと白未熟粒の発生や籾の充実不足が助長されるので、しっかり田んぼに水を張るとともに、落水時期は収穫5日前頃を目安にできる限り遅らせ、根や葉の活力を収穫直前まで維持し、米の品質が低下しないよう注意する。用水の利用に当たっては、必要以上の取水にならないよう、こまめな水管理を徹底する。
②このまま高温が続くと、全ての品種において収穫適期が早くなることが想定されるため、刈り遅れて品質が悪化しないよう注意する。特に、高温年は出穂のばらつきが大きくなる傾向があるので、籾の黄化率(85~90%)をしっかり見極めて刈り遅れないよう早めに収穫準備を行う。
(参考)過去5年の登熟日数
注)農業技術振興センター(近江八幡市安土町大中)作況調査データ
移植日は5月10日
【大豆】
①開花期の乾燥は、花数を減少させるとともに、落花(落莢)の増加により着莢数を著しく減少させるので、畝間かん水により水分補給を行い、乾燥を防止する。畝間かん水は、ほ場の溝が白く乾き、大豆の葉が裏返りかけた時を開始の目安とし、地温が下がる夕方または早朝に行う。排水の悪いほ場では、過湿にならないよう注意する。
水稲の外観品質および大豆の収量への影響を最小限に抑えるため、万全の対策を講じましょう。
なお、農作業等においては熱中症の危険が高まりますので、水分の補給や休憩、健康管理に十分注意しましょう。
【水稲】
①これから本格的に登熟を迎える時期となり、水稲の一生の中で最も水を必要とする期間にあたる。高温が続くこの時期に水を切らすと白未熟粒の発生や籾の充実不足が助長されるので、しっかり田んぼに水を張るとともに、落水時期は収穫5日前頃を目安にできる限り遅らせ、根や葉の活力を収穫直前まで維持し、米の品質が低下しないよう注意する。用水の利用に当たっては、必要以上の取水にならないよう、こまめな水管理を徹底する。
②このまま高温が続くと、全ての品種において収穫適期が早くなることが想定されるため、刈り遅れて品質が悪化しないよう注意する。特に、高温年は出穂のばらつきが大きくなる傾向があるので、籾の黄化率(85~90%)をしっかり見極めて刈り遅れないよう早めに収穫準備を行う。
(参考)過去5年の登熟日数
みずかがみ | コシヒカリ | 秋の詩 | |
平成29年 | 33日 | 36日 | 40日 |
平成28年 | 32日 | 32日 | 41日 |
平成27年 | 33日 | 36日 | 42日 |
平成26年 | 34日 | 37日 | 37日 |
平成25年 | 32日 | 33日 | 39日 |
移植日は5月10日
【大豆】
①開花期の乾燥は、花数を減少させるとともに、落花(落莢)の増加により着莢数を著しく減少させるので、畝間かん水により水分補給を行い、乾燥を防止する。畝間かん水は、ほ場の溝が白く乾き、大豆の葉が裏返りかけた時を開始の目安とし、地温が下がる夕方または早朝に行う。排水の悪いほ場では、過湿にならないよう注意する。