麦の播種前研修会が開催されました
平成30年10月5日(金)野洲市さざなみホールにおいて、県内の担い手農業者等約250名が参加し麦の播種前研修会が開催されました。

室内研修会では、
『麦づくり品質向上への第一歩について』
株数・穂数を確保するためには、1.適正な種子量をキッチリ撒き切りましょう 2.撒いた種子をキッチリ出芽させましょう 3.出芽した芽をキッチリ分げつさせましょう
①周囲溝の設置は排水対策の第一歩です!
②弾丸暗渠は湿田の排水に不可欠です!
③明きょ設置で浸み込む前に表面排水する!
④排水溝のつなぎ目はしっかりつなぐ!
深撒きは厳禁です。播種深が深いと発芽率やその後の分げつ本数が低下します。目標播種深は、3㎝程度。
『小麦新品種「びわほなみ」について』
びわほなみは、(国研)西日本農業研究センターで2005年に、早生で製粉性が優れる「中国153号」と、多収で製粉性・製めん適正に優れる「きたほなみ(北見81号)」を交配し育成された新品種です。
農林61号と比較すると、「成熟期3~4日早い」「稈長は9㎝短く倒れにくい」「穂数が多く、収穫量も30%程度多い」「灰分低く、容積重・フォーリングナンバーは同等」です。
品質と安定生産栽培のポイントは、「排水対策の徹底」「11月上旬の適期播種」「茎立前の栄養状態の確保」「開花期の追肥施用(実肥)」「赤カビ病の適期適切防除」「適期収穫」です。
『小麦の超多収施肥体系の現地実証~農業イノベーション普及促進事業の取組について~』
実証ほ(守山市・農林61号、彦根市・ふくさやか)を設置し、後期重点施肥技術(基肥11月を減量・穂肥2月~3月を増量・実肥開花時は同量)を実施した結果・・・・・
①穂数は、農林61号より123%・ふくさやかより134%増加
②穂長は、農林61号より122%・ふくさやかより113%拡大
③収量は、農林61号より179%・ふくさやかより154%増加
稈長は長くなる傾向が見られたが、倒伏はなし。遅れ穂の発生は分施体系と差はなし。冬期が低温年の単年結果であり、暖冬年ではどうなるか。等、研修いただきました。
現地研修会では、台風接近の影響等もあり、現地ほ場での実演は中止となりましたが、駐車場内にて最新農業機械の紹介・説明をいただきました。