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令和6年病害虫発生予報第7号

2024年07月24日

 令和6年7月23日 滋賀県病害虫防除所は、病害虫発生予報第7号を発表しました。


令和6年度病害虫発生予報第7号
令和6年(2024年)7月23日
滋賀県病害虫防除所

【予報概要】
 大阪管区気象台の発表では、向こう1か月の気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並の見 込み。

A.イネの病害虫
1.穂いもち
予報内容 発生時期:平年並
     発生量:平年並
予報の根拠
(1)葉いもちの発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)粉剤、液剤(水和剤・乳剤等)は穂ばらみ期~出穂期にを散布する。穂いもちの発生が多い時はさらに穂揃期~乳熟期にも追加散布する。
(2)粒剤は種類により施用時期が異なるため、ラベルをよく読んで適期に散布する。また、粒剤施用の場合は必ず湛水状態とし、畦畔等からの漏水防止に努めるとともに、散布後1週間は落水やかけ流しは行わない。
(3)薬剤耐性菌の発生を防止するため、同一グループの薬剤を連用しない。

2.紋枯病
予報内容 発生量:やや少
予報の根拠
(1)ほ場での発生時期はやや遅い。
(2)水稲の茎数はやや少ない。
(3)ほ場での発生量はやや少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)前年の発生が多かったほ場では特に注意する。
(2)防除の目安は、極早生・早生品種では発病を認めた場合、中生・晩生品種では出穂20日前の発病株率が15~20%以上。
(3)病勢進展初期(幼穂形成期~穂ばらみ期)に株元までよくかかるように薬剤を散布する。 (4)粒剤施用の場合は必ず湛水状態とし、畦畔等からの漏水防止に努めるとともに、散布後1週間は落水やかけ流しは行わない。

3.白葉枯病
予報内容 発生時期:平年並
     発生量:やや少
予報の根拠
(1)前年の発生量はやや少ない。
(2)ほ場での発生を認めていない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並、日照時間は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)「キヌヒカリ」、「ゆめおうみ」、「ハナエチゼン」は発病しやすいので特に注意する。
(2)田植時に、白葉枯病に有効な長期持続型箱粒剤を施用したほ場では、防除の必要はない。

4.ニカメイガ第2世代
予報内容 発生時期:早
     発生量:やや少
予報の根拠
(1)第1世代幼虫による被害の発生時期は平年並。
(2)第1世代成虫の発ガ最盛期の予測日は早い。
(3)ほ場での発生量は少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)防除の目安は、6月中旬の被害株率が10%以上のほ場とする。
(2)第1世代幼虫による被害が目立ったところでは、発ガ最盛期(彦根アメダスデータで7月16日)から7日後までに薬剤を散布する。ただし、粒剤は発ガ最盛期に散布する。
(3)中生・晩生品種では、被害が出やすいので注意する。

5.トビイロウンカ
発生状況
(1)本県では、7月10日頃までに飛来が認められた場合は多発する危険性が高いが、7月10日までに予察灯への飛来および本田での発生を認めていない。
(2)これまでに、九州~東海地方の各県で予察灯への飛来が確認されている。また、九州地方では本田での発生も確認されている。
防除上注意すべき事項
(1)極早生品種および早生品種では、今後の防除の必要性は低いと考えられる。中生品種および晩生品種では、7月下旬頃までに飛来した場合は、坪枯れ症状が発生する可能性があるので注意する。 (2)株元をよく観察して、出穂期までに発生を認めた場合は薬剤を散布する。
(3)防除情報第3号を参照のこと。

6.セジロウンカ
予報内容 発生時期:やや早
     発生量:やや多
予報の根拠
(1)予察灯への飛来時期はやや早い。
(2)ほ場での発生量は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)防除情報第3号を参照のこと。

7.ヒメトビウンカ
予報内容 発生量:やや多
予報の根拠
(1)予察灯への飛来数は平年並。
(2)ほ場での発生量は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)ヒメトビウンカによって縞葉枯病が媒介される。
(2)防除の目安は、6月下旬時点での縞葉枯病の発病株率が1%以上のほ場とする。

8.ツマグロヨコバイ
予報内容 発生量:やや多
予報の根拠
(1)予察灯への飛来数はやや多い。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)防除の目安は、穂ばらみ期~穂揃期に1株あたり20頭以上認めた場合とする。

9.斑点米カメムシ類
予報内容 発生時期:やや早
     発生量:多
予報の根拠
(1)水稲の生育時期はやや早い。
(2)畦畔での発生量は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)注意報第5号を参照のこと。

10.コブノメイガ
予報内容 発生時期:早
     発生量:やや多
予報の根拠
(1)ほ場での発生は早い。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)9月上旬までに収穫可能な極早生・早生品種では、防除の必要性は低い。
(2)晩生品種や晩植田、直播田では被害が発生しやすいので特に注意する。
(3)防除情報第3号を参照のこと。

B.ダイズの害虫
1.アブラムシ類

予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)黄色水盤での誘殺数は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。
(2)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。

2.ハダニ類
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生を認めていない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。
(2)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。

C.果樹の病害虫
1.果樹全般:カメムシ類

予報内容 発生量:多
予報の根拠
(1)チャバネアオカメムシの越冬成虫数は多い。
(2)フェロモントラップでの誘殺数は平年並、予察灯での誘殺数は多い。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)飛来を認めたら、早朝か夕方に薬剤を散布する。
(2)注意報第3号を参照のこと。

 2.ナシ:ハダニ類
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生初期から薬剤を散布する。
(2)薬剤抵抗性を獲得しやすいので、同一グループ薬剤の連用を避ける。

3.ブドウ:晩腐病
予報内容 発生時期:平年並
     発生量:平年並
予報の根拠
(1)前年の発生量は平年並。
(2)ほ場での発生を認めていない。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)薬剤散布後速やかに袋掛け、傘掛けをする。
(2)発病果は処分する。

4.カキ:カキノヘタムシガ
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)第一世代成虫のほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)7月下旬~8月上旬に、ヘタや果梗部によくかかるよう薬剤を散布する。

D.チャの病害虫
1.炭疽病

予報内容 発生量:やや多
予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや多い。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)二番茶残葉に発生した病葉が伝染源となり三番茶芽に感染する。
(2)感染は新芽の生育期に限られるため、伝染源が多い茶園では三番茶芽の萌芽~1葉開葉期と2~3葉開葉期に薬剤を散布する。

2.もち病
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)山間地の茶園や、平坦地でも木陰や建物の裏側など風通しや日当たりの悪い茶園でよく発生する。
(2)発生が見られる茶園では、三番茶芽の開葉初期に薬剤を散布する。

3.新梢枯死症
予報内容 発生量:やや多
予報の根拠
(1)感染源となる輪斑病葉の発生量はやや多い。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)原因となる病原菌は輪斑病菌であり、前年に輪斑病が多発した茶園では発生しやすいので、三番茶芽の萌芽期および2~3葉開葉期に薬剤を散布する。

4.カンザワハダニ
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)発生園では、葉裏によくかかるよう注意し、薬剤を散布する。
(2)降雨が少なく乾燥状態が続く条件下で、急激に増加する場合があるので注意する。

5.チャノホソガ(第3世代幼虫)
予報内容 発生時期:やや早
     発生量:平年並
予報の根拠
(1)第2世代成虫の予察灯での誘殺時期はやや早い。
(2)ほ場での発生量は平年並。
(3)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)産卵を認めたら薬剤を散布する。

6.チャノミドリヒメヨコバイ
予報内容 発生量:平年並
予報の根拠
(1)ほ場での発生量は平年並。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)三番茶芽の萌芽期~開葉期に薬剤を散布する。
(2)降雨が少なく乾燥状態が続く条件下で、急激に増加する場合があるので注意する。

7.チャノキイロアザミウマ
予報内容 発生量:やや少
予報の根拠
(1)ほ場での発生量はやや少ない。
(2)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)三番茶芽の萌芽期~開葉期に薬剤を散布する。
(2)降雨が少なく乾燥状態が続く条件下で、急激に増加する場合があるので注意する。

8.クワシロカイガラムシ(年3回発生地域・第2世代幼虫)
予報内容 発生時期:やや早
     発生量:少
予報の根拠
(1)第1世代成虫の発生時期は早い。
(2)第2世代幼虫ふ化最盛期の有効積算温度(688日度、起算日 第1世代ふ化最盛期、発育零点10.8℃)による予測日はやや早い。
(3)第1世代成虫(雄繭)の寄生株率は少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)幼虫のふ化状況を確認後、薬剤を散布する。

9.チャトゲコナジラミ(第2世代幼虫)
予報内容 発生時期:やや早
     発生量:やや少
予報の根拠
(1)第1世代成虫の黄色粘着板での誘殺時期は平年並。
(2)第1世代成虫の黄色粘着板での誘殺数はやや少ない。
(3)調査茶園における幼虫の発生量はやや少ない。
(4)気象予報では気温は高く、降水量は平年並の見込み。
防除上注意すべき事項
(1)第1世代成虫の発生ピークからおよそ15日後に、成虫の発生がほとんど見られなくなった時期が防除適期である。ただし、茶園により差があるので、若齢幼虫の寄生状況を事前に確認する。
(2)すそ部や葉層内の葉裏によくかかるように薬剤を散布する。

防除対策(耕種的防除や薬剤防除など)については、滋賀県農作物病害虫雑草防除基準を参照してください。


 お問い合わせ先:滋賀県病害虫防除所
 〒521-1301 滋賀県近江八幡市安土町大中516
 TEL:0748-46-6160・4926
 FAX:0748-46-5559
 Email:gc70@pref.shiga.lg.jp
 https://www.pref.shiga.lg.jp/boujyo/


農薬の取り扱いについて

 農薬取締法や滋賀県では、農薬を販売する者・使用する者が守らなければならない事項、守っていただきたい事項を次のように定めています。
 このことを守り、農薬の適正な流通、安全・適正な使用に努めましょう。

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